抜去歯が秘める再生医療とは

皆様こんにちは!

本日は私も想像していなかった歯からの再生医療について少し触れたいと思います。

「再生医療」と聞くと、思い浮かぶのがips細胞だと思います。これは遺伝子操作した細胞を培養し、損傷のある組織や臓器の再製に用いるというものですが、実は再生医療において注目されている細胞はそれだけではないそうです。

人体にもともとある幹細胞を培養して利用する技術も長年研究されているとのこと。その幹細胞の宝庫が実はなんと抜かれた歯(抜去歯:矯正で不要になった抜歯した歯などを利用)だそうです!

歯由来の幹細胞は、骨髄由来の幹細胞と同じように、骨芽細胞、脂肪細胞、軟骨細胞、神経細胞など多くの細胞への分化が確認されています。培養して十分に数が増えたら、そのまま患者さんに移植して治療効果を期待する、または、あらかじめ治療に必要な細胞に変化させてから移植する手法が検討されているそうです。

具体的には、お口の病気としては歯周組織(歯ぐきやあごの骨)の再生や、虫歯により除去された歯髄の再生において、ヒトへの臨床研究が実績を挙げているとのことです。

全身の病気としては、心臓病や肝臓病の再生治療に歯の細胞を用いた動物実験が進められているそうです。マウスの脳にサルの歯髄細胞を注入したところ、脳内で細胞を刺激する因子を分泌し、脳細胞が活性化したという報告もあり、認知症治療への応用が期待されています。

 

詳しくは「歯の再生バンク」のホームページにてお問い合わせくださいませ。