唾液の働きとは?

皆様、こんにちは!今回は唾液の働きについてご紹介します。

お口の中には細菌が潜んでおり、その数は人によって異なります。歯みがきをあまりされない方のプラーク(歯垢)1gには1兆個以上の菌がいますが、歯みがきが上手な方のプラークにはこの10分の1ほどしか菌がいません。また、同じ方でも起きてから寝るまでの間に菌数が激しく増減しますが、これを左右するのがその時々の唾液量です。唾液には抗菌作用があるため、「お口の守り神」とも言われています。

睡眠中や食事を摂った時などは唾液の量が減って虫歯菌が酸を出して歯のカルシウムを溶かしますが、唾液には溶け出したカルシウムを歯に補充する作用があります。そのため私たちの歯が簡単に溶けることはありません。しかし、唾液が枯れる「ドライマウス」という症状に陥ると話は変わってきます。こうなると悪玉菌が増えるだけでなく歯を守る力が失われるため虫歯にもなりやすくなります。口臭菌も増えてお口の臭いが気になるようになり、乾燥気味のお口では食事の味を楽しむことやおしゃべりも思うようにできなくなります。

最近、この症状が子供でも見られるようになってきています。子供の口唇閉鎖不全症、俗に言う「お口ポカン」です。子供のお口ポカンでは、虫歯や口臭だけでなく猫背姿勢で気道が狭くなりいびきや睡眠時無呼吸を起こすことが深刻な問題になります。口呼吸は浅い小刻みな呼吸なので脳へ送られる酸素も不足し、集中力が落ち、学校の成績が上がらないといったことにもつながってきます。

この「お口ポカン」問題はもちろん大人にも言えることです。新型コロナ禍以降のマスク生活によりお口ポカンの癖がついてしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。「お口ポカン」を治して唾液がよく出るようにするには口をよく使うこと、口の筋トレを行うことなどが効果的です。まずは日常生活で噛む・しゃべる・笑うことを意識してみてください!

 次回もお楽しみに!