サホライドってどんな薬?

皆様こんにちは!本日はお子様の治療によく使われる「サホライド」についてのご案内です。

まず、サホライドがなぜ虫歯予防効果が高いのかについてです。

サホライドとは製品名で、含まれる成分は「フッ化ジアンミン銀」といいます。フッ素と銀とアンモニアから成ります。

フッ素が虫歯予防効果が高いのは、よく知られていますよね。フッ素には唾液による歯の修復(再石灰化)を促すと同時に、歯の結晶を強くする作用もあります。一般的なフッ素入り歯磨き剤の濃度は950~1450ppm、歯科で施行できるフッ素塗布剤は約9000ppmです。これらと比較して、サホライドの濃度はなんと約5万5000ppmであり、フッ素塗布剤をはるかにしのぐ濃度です。

何よりの特徴は「銀を含んでいる」ということ。銀というのは非常に殺菌力・咬筋作用が強く、昔は食中毒予防に銀食器が使用されていました。最近でも除菌シートやスプレーに銀イオンが配合されているものがあります。つまり、サホライドは虫歯菌を攻撃し、繁殖を抑えることで虫歯の進行を抑制するというわけです。(これらの理由から、乳歯の時の詰め物は、白いものより銀イオンを含むメタルの詰め物の方が推奨されます。)

ただし、サホライド塗布後は虫歯になっているところが黒く変色するため、基本的には乳歯に利用されます。

 

次回もお楽しみに!