低ホスファターゼ症とは

みなさまこんにちは!今回は「低ホスファターゼ症」についてご案内します。

これは、骨や歯をつくる酵素、アルカリホスファターゼという酵素が体内に少ないために、骨や歯の成長が妨げられる先天性の病気をいいます。骨や歯の成長が不充分になって骨折しやすかったり、歯が抜けやすくなったりするもので、難病指定を受けています。

体内で酵素をつくる遺伝子が変異して酵素が充分につくれないことが原因で、遺伝的に発症することが多いといわれています。

重症型のお子様の場合は、出生時と同時に診断がついて治療が開始となりますが、軽症の場合、からだの骨にはほとんど問題がないため見逃され、成長してから影響がでることがあります。

実は、そのような軽症型の低ホスファターゼ症の早期発見に役立つのが歯科受診です。「歯の生え変わりにはまだ早いのに、乳歯が自然と抜けてしまった!」というときは、念のため抜けた歯をもって歯科受診をしてください。

低ホスファターゼな症状としては

①頭⇒頸部の変形、痙攣発作

②肋骨・肺⇒胸部の変形・肺の発達不全・呼吸困難

③筋肉・関節・骨⇒筋肉・関節の痛み、易骨折性、手足の湾曲

④腎臓⇒カルシウムの蓄積・腎臓病

歯⇒乳歯の早期脱落 歯のセメント質の出来が悪いうえ、歯根膜も弱く固定されていないため抜けやすいのです。なかでも前歯は根っこが奥歯のように複数ないため、抜けやすいです。

 

遺伝性の病気だと、親御さんはとてもつらいお気持ちになられることが多くあります。ですが、現在は国内で開発された優れた薬があるので、日本では世界に先駆けて「酵素の補充」という根本療法を受けることができます。早期に治療を受けることができれば。、骨の成長が促されて、将来がまるで違ったものになります。気になられる方は、すぐに歯科医院を受診してくださいませ。

 

次回もお楽しみに!