Category Archives: 光歯科通信

ラバーダムについて

皆様、こんにちは!今回は当院で歯の根っこの治療の際に使用しているゴムのシートについてご紹介します。このゴムのシートは「ラバーダム」と呼ばれており、これをお口に装着して治療することによって、大きく分けて3つのものをシャットアウトすることができます。

まず1つ目に「唾液のシャットアウト」です。例えば治療中の根っこに唾液が入ると、唾液の中に含まれる細菌が増殖し、新たに細菌感染を引き起こします。そうすると、今までの治療は台無しになりもう一度はじめからやり直すことになりかねません。しかしラバーダムをつけていれば治療部位を保護できるので、スムーズに治療を進める事ができます。

次に「薬液のシャットアウト」です。治療中、根っこの中を薬液で洗うことがあります。その際にラバーダムをしておけばお口の粘膜に薬液がかからないようにすることができます。3つ目に「治療部位以外のシャットアウト」です。これは治療をする側にとってとても重要なことで、ラバーダムをすることによって治療する歯だけが目に入るようになるため格段に治療がしやすくなります。

歯の根っこの治療を受けたことがある方は「このゴムなんだろう?」と不思議に思った経験があるかもしれません。ラバーダムをすることは治療側からは手間となり治療材料コストもかかりますが、治療費には含まれていません。治療効果を上げるために患者さんのためにサービスで行っていることがほとんどです。ゴムを付けることは息苦しい事もありますが、実はこんなに多くの役目を果たしていたんです!また、治療がしんどい場合はゴムの調整もできますので、スタッフにお伝えください!

これから歯の根っこ治療を受ける方、治療中の方は今度通院先の歯科で【ラバーダム】という単語が聞こえたら「おっ!」と思ってみてください。

 

「マウステーピング」とは?

皆様、こんにちは!今回は「マウステーピング」についてご紹介します。

マウステーピングとは何かご存知ですか?文字の通り、お口に貼るタイプのマウステープで夜間にご使用いただくものです。

このマウステーピングの利点は主に二つあります。一つ目は夜間の睡眠の質が上がることです。寝ている時の口呼吸は体に入る酸素の量を10~15%減らしてしまい、深い睡眠の妨げになってしまいます。また、いびきや無呼吸などは夜間の口呼吸が原因で起こるため、マウステーピングの使用によってこれらが改善される可能性があります。

二つ目は夜間頻尿の予防ができることです睡眠時の低酸素は夜間頻尿の原因にもなっています。日本排尿機能学会によると、現在国内の40代以上の方の内4500万人が夜一回以上トイレに起きているそうです。この症状もマウステーピングで改善された症例が多くあるため、これら二つの理由で夜ぐっすり眠れていない方はぜひ一度マウステーピングをお試しください!

親不知の抜歯について

皆様、こんにちは!今回は親知らずの抜歯についてご紹介します。

親知らずと聞くと「なんとなく抜いたほうが良いのかな?」と思う方も多いのではないでしょうか。しかし実際は「親知らずだから」ではなく、口内の何かしらに悪影響を与えているため歯科で抜くことをおすすめしています。代表的な例としては①隣の歯を虫歯にしている・②歯並びに悪影響を与えている・③隣の歯根を侵している・④歯茎に炎症を起こしている・⑤親知らずが歯肉内に膿を作っている、などがあります。

①の原因としては、歯ブラシが届きにくく汚れが付いたままの親知らずが隣の歯に密接して生えていることが挙げられます。②の原因としては横向きに生えている親知らずが隣の歯とぶつかり押してしまっていること、③の原因としては倒れている親知らずの一部が隣の歯の根っこに当たり、削れてしまっていることが挙げられます。④は親知らずが部分的に見えている場合に起こる症例です。親知らずの付近は歯と歯茎の隙間に歯周ポケットができているような状態になりプラークが溜まりやすいため、非常に炎症が起こりやすくなってしまいます。⑤は、埋まっている親知らずの周りが膿胞になり、付近の歯や顎の骨が著しく吸収されるという少し珍しいケースです。定期的なレントゲンを撮らない限り自覚症状が出ることは少なく、顔が腫れたりして気づくことがほとんどです。また、これらの原因は複合的に起こっていることもあるため、親知らずの生え方によっては危険なケースとなります。

ここまでは抜いたほうが良い親知らずについてご紹介しましたが、次は抜歯の流れについてご説明します。まっすぐ生えていない親知らずの抜歯は、基本的に麻酔をしてから歯茎を切り開き、骨を分割して抜歯・その後歯茎の縫合を行うことがあります。

抜歯後の痛みや腫れ・しびれに関してですが、鎮痛剤を飲んでいただき、抜歯痕がきれいに治っていけば痛みのピークは1日後、腫れのピークは2日後です。それぞれピークを過ぎれば徐々に収まっていきます。もちろん麻酔とは別に処方箋も発行できますので、抜歯後も安心して生活していただけるかと思います。

冒頭にご説明した通り、親知らずだから抜く訳ではありません。生え方やその時の口内の状況によってはむしろ抜かないほうが良いこともあります。ですので、主治医の説明を聞いたうえでよく話し合っていただき、ご自身にとって最良の治療をお選びください!

 

ピロピロトレーニングについて^^

今年も皆様が歯のケアを通じて健康な生活を送れるよう、さまざまな情報をお届けしていきます^^

新年最初にご紹介するのは、ピロピロ(吹き戻し)トレーニングです。ピロピロと聞けば昔懐かしのおもちゃが頭に浮かびますが、昨今では美容や医療・介護現場向けのアイテムとして活用されています。これらの製品は先端の伸びるところにワイヤーが入っており、強い呼気力が必要とされます。それ以外にも工夫がされた製品が販売されていますので、興味のある方はぜひ調べてみてください!

それではトレーニングの内容紹介に移ります。まず、ピロピロは「息を吹く」というとてもシンプルなセルフトレーニングです。このトレーニングを行う上で大切になるポイントは2つ、①正しい姿勢で行う事・②毎日継続する事です。ピロピロをする際は胸を張って姿勢を正し、鼻で息を吸ってからやや斜め上に向かって一気に吹きます。先が伸びきったら10秒かけて元に戻します。これを10回で1セットとし、1日3回行います。おすすめは朝昼夜の食事前に行うことです。忘れにくいのはもちろんのこと、食事前にお口の機能を活性化させることでむせ防止につながるので、ぜひお食事前にやってみてください! ピロピロでボーリングをしたり、ピロピロで軽いものをつかんだりすることも効果的です!^^

また、今回ご紹介したトレーニング用のピロピロは年代問わずご使用いただける上にいずれもインターネットで購入できますので、一度ご家族の方とチェックしてみてください。

このピロピロは呼気力の強さによってレベル分けされており、それぞれ伸ばす長さが異なります。そのため目に見える形で成果が得られ、モチベーションにもつながると思いますので、皆様のお口をさらに健康にするためにもぜひ一度お試しください!

今年も1年、皆様の健康に口内ケアから貢献していきますので、どうぞよろしくお願いします。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

皆様おはようございます!

昨日より、診療をしております。

今年も恒例の書初め大会を行いました。

今年は

「元気一番」

「冥冥の志」:人に知られないように努力すること。
     または、人に知られないように心の底で決意すること。
    「冥冥」は暗い様子という意味から、人に知られない様子のこと。

「支葉碩茂」:本家と分家、一族の全てが繁栄すること。
     「支葉」は枝と葉のことで、本家と分家のたとえ。
     「碩茂」は大きく繁栄すること。

「新春万福」:新春に幸福があふれることをお祈りします」

「歳寒松柏」:逆境で苦しい状況でも、信念や志を貫くことのたとえ。
     「歳寒」は季節の冬。または逆境や苦難という意味。
      松や柏などの常緑樹は寒い季節でも緑の葉をつけていることから。

と書きました!

今年も、スタッフ一同、「日々、昨日より1%の向上を」「日々是新」の気持ちで精進していきたいと思っておりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

「歯が抜けた場所を放置することの危険性」と「歯が動くワケ」

 

皆様、こんにちは!今回は「歯が抜けた場所を放置することの危険性」と「歯が動くワケ」の2つをご紹介します。

歯が抜けた後の選択肢としては入れ歯やインプラントがあります。しかし長期間その場所を放置してどうするかを悩んでいると、抜いた歯のまわりが動いてしまいます。そうなると、抜いた場所に歯を補う治療をする前に矯正で動いた歯を元に戻す手間が増えてきます。時間だけでなくお金も余分にかかってしまうため、歯を抜いた後のご来院はなるべく早めにされることをおすすめします。

また「歯が動くワケ」についてですが、ポイントになるのはずばり歯にかかる力です。

歯はそれ単体で今の位置に並んでいるのではなく、くちびる・ほお・舌からの力が釣り合う位置に並ぶようになっています。そのため、歯が抜けるなどの原因で力の均衡が崩れると歯の動くスピードが増して歯並びに影響が出てしまうんです。

虫歯や歯周病で歯を失った後は歯がなくなった感覚こそありますが、痛みやぐらつきなどの煩わしさからは解放されます。ですがそこで通院を止めてしまったり、その後の処置をどうするか長期間迷ったりすると、まわりの歯に悪影響が出て結果的に歯を補う治療に入るのが遅れてしまいます。年末年始おいしい食事を楽しむためにも、新しい歯を補う際はあまり期間が開かないようご注意ください!

歯に関するブログについては、これが今年最後の更新になります。皆様、今年もあと少しですが、健やかな体と歯を守り、良い年末をお過ごしください!

 

咀嚼とは

皆様、こんにちは!今回はお口の健康を維持する「咀嚼」についてご紹介します。

よく噛むと体に良いと聞いたことがある方も多いと思いますが、実際何がメリットなのか疑問に感じたことはありませんか?咀嚼の利点として確実に言えることは、肥満予防やその先にある生活習慣病の予防に役立つことです。

それではここで、シンガポールの4~5歳の児童を対象に行われた研究をご紹介します。この研究では①食べるスピードが速い子ほどカロリー摂取量が多いこと、②食べるスピードが速い子ほど体重過多傾向にあることが判明しています。またイギリスの成人男女を対象に行われた研究ではひと口10回噛むか35回噛むかで食物摂取量が12%も変わったという結果が出ています。この研究では同時に食べるスピードが速い人はひと口量が多く、肥満傾向にあることも判明しています。また、摂取量は一緒でも、よく咀嚼することで肥満は予防できるともいわれています。

加えて、よく噛んでゆっくり食べることは血糖値の上昇を緩やかにします。これにより、糖尿病などの生活習慣病が予防できます。

最後にまとめです。「よく噛むこと」は摂取カロリーと糖代謝に影響します。

よく噛むことで食事にかかる時間が長くなり、それによって生じる満腹感によって自然に食事量が減ることで肥満の予防につながります。また、時間をかけた食事によって血糖値の上昇が緩やかになり糖尿病などの生活習慣病の予防につながります。

もちろん、よく噛んで食事をするためには健康で丈夫な歯の存在が必要不可欠です。肥満や生活習慣病を予防していつまでも食事を楽しむためにも、ぜひ積極的に歯科での定期メンテナンスをお受けください。ご予約お待ちしております!

 

歯がしみるとは?

皆様、こんにちは!

今回は知覚過敏をはじめとする「しみ」の症状についてご紹介します。

まずはじめに、知覚過敏とは歯茎の下がりや歯のすり減りで象牙質が露出することにより起こる症状です。象牙質には象牙細管と呼ばれる小さな穴があいており、この管が露出することが知覚過敏の主な原因と言われています。象牙細管には歯の神経から歯茎にかけて歯髄液という液が流れています。そこに歯茎側から何かの刺激が加わると、この歯髄液の移動スピードが増し、痛みとして知覚されます。

ここまでは知覚過敏の仕組みについてご説明しましたが、歯がしみる症状は知覚過敏以外のトラブルにつながる可能性も十分に考えられます。具体的には、①強い噛みしめで起こる歯根部の欠け(くさび状欠損)、②歯ぎしりなどによる歯のひび割れ・すり減り、③すっぱい飲食物の摂りすぎにより歯の表面が溶ける酸蝕症、④詰め物やかぶせ物のまわりが虫歯になる再発虫歯などです。また、歯周病が進行した結果、知覚過敏が起こるというケースも多いです。

しみるだけだと軽視していると、歯の神経まで取らないと痛みが取れなくなるというケースもあります。神経をとってしまうと歯は脆くなってしまうため、早めの受診が大切です。

また、歯がしみるという症状はすぐに知覚過敏と判断される訳ではありません。何が原因なのかを探るため治療には時間がかかることがありますが、「しみるだけだから」と我慢せず、いつでもご相談ください!

 

妊娠中の治療について

皆様、こんにちは!本日は妊娠中の歯の治療についてご紹介します。

「今治療を受けて大丈夫なのかな」「歯医者に行くのは控えたほうがいいかな」と不安に思う妊婦の方は多いと思います。ですが、妊娠中こそ歯医者での検診・治療をしっかり受けていただくことをお勧めします。理由としては、虫歯・歯周病などの病気は妊娠中に悪化しやすいことが挙げられます。特に歯周病に関しては、早産・低体重児出産のリスクを高めるとされます。また、これらのトラブルが起こりやすくなるのは妊娠中にお口の中の環境が変わるからです。この変化は女性ホルモンの分泌増加によるもので、歯茎から出血しやすくなる・口の中がネバネバする・口臭が気になるなどの症状がよく見受けられます。定期健診ではこのような場合どうすればよいかの指導を行います。治療の場合でも、妊婦の方とお腹の中のお子様が安心できる治療を受けられますので、ぜひ一度ご相談ください。もちろん内容や体調、時期により治療可能かどうかは変わってきますが、多くの処置は安心して受けていただけます。

ぜひ定期検診を受けて、健康なお口と健やかな気持ちで出産を迎えてください!

 

根の虫歯とは?

皆様、こんにちは!

本日は中高年の方に多い「歯の根の虫歯」についてご紹介します。

この虫歯になりやすくなる原因は加齢に伴う「歯茎下がり」といわれる、30代から増え始め、40代では約8割の人に見られる現象です歯茎が下がると歯の根が露出します。この場所は酸に弱く、虫歯になりやすいことがわかっています。それに加え、虫歯菌は食後すぐ活発になり酸をつくります。これらが原因となり、50歳以上の方の実に2~3割が根面の虫歯になっていると言われています。

ここまでご紹介した根面の虫歯ですが、厄介な特徴を持っていることもわかっています。それは複数の歯に起こりやすいことと、進行が遅く痛みも少ないため重症化しやすいことです。しかし、この虫歯を放っておくと歯を失って口内の機能が低下するだけではなく、全身の病気につながる歯周病を引き起こし、最悪の場合、要介護状態に陥ることもあります。

健康に長生きするためには、食後酸性になっている口の中をなるべく早く中性にもどすことが必要不可欠です。「食後5分以内にうがいをする」などの目標を決めたりして口内がすっきりした状態を長く保つようにしましょう!

また、普通に歯磨きをした後に、歯と歯茎の境目を磨く2段階歯磨きもぜひお試しください!

次回もお楽しみに^^